「ご注文の品物は、以上で大丈夫ですか?」に、どっきり
昼食どきに、駅ビルのレストランに入って、“激辛インドカレー”を注文した。
店員(スタッフ)が食事を運んで来て言うには・・・・、
「ご注文の品物は、以上で大丈夫ですか?」
たぶん「ご注文いただいたメニューは、全て揃っていますか。これで間違っていませんか?」の確認の意味で言ったのだろう。
喫茶店などで注文したものを運んできて、「こちら、コーヒーに成ります」「コーヒーで宜しかったでしょうか?」という、今や“市民権を得た”ような独特の表現には、もう慣れっこになっている。しかし、「大丈夫ですか?」には驚かされた。
「このカレーライスは辛すぎて、あなたの老体に障るのではありませんか?」と、我が貧相な風体を見て気遣ってくれているのかと、一瞬、言葉を飲み込んでしまった。
午後の2時~3時頃の閑散時間帯にコーヒーショップなどに入ると、店の隅で、店長らしき人が新人らしき若者に話をしている光景が目にとまることがある。多分、マン・ツー・マンで研修をしているのだろう。店長も、本部から指示をされた教育手順とマニュアルに従って、説明をしているのだろう。
こうして、奇っ怪とも思える「コンビニ語」「ファミレス語」と言われる日本語表現が全国に流布してゆく。
疑問なのは、「そのマニュアルは、誰が作ったのだろうか」だ。
どっかのマナー研修のコンサルタントが作ったのだろうか? 有名レストランやコンビニの研修マニュアルの中身が、あっちこっちでコピーして使われているのだろうか?
それにしてもレストランやコンビニの社長は、中身にナンの違和感も感じずに、そのマニュアルをオーソライズしたのだろうか?
ある時、親しい若者に、「コンビニやファミレスの言葉をどう思う?」と聞いてみると、「オカシイですかねぇ? だって、みんな、そう言ってますよ」
かも知れないけど、若者には一般的でも、若くない我が世代には、どうにも馴染めないよなぁ。
モスバーガーというハンバーガーのファストフード店が注目されている。東京の五反田駅前などの一部の店で、60代、70代の高齢者が店員をしていて人気なのだそうだ。発する言葉に真心が籠もっていて、とても感じがいい。客の顔を見ながら、アドリブで気遣いの言葉も掛けてくれる。それで親しみを込めて、「モス・ジーバー(MOS爺・婆)」とも呼ばれているそうだ。
私には、マニュアルに忠実な意味不明の言葉よりも、臨機応変なコミュニケーションの方が歓迎だ。
さて私、自宅に戻ると、いつになく身体が重いような気がする。昼食の“激辛インドカレー”のせいなのだろうか?
駅ビルで入ったレストランの「大丈夫ですか?」の若者の“気遣い”は、やはり素直に聞き入れるべきだったようだ。
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